
スポーツ紙のピークは智弁和歌山戦。
その星稜、各紙に載った松井秀喜さん(星稜OB)の言葉がよかった。
《今までの星稜だったら、智弁和歌山に負けて終わり。甲子園での死闘は必ず敗者になった。あの試合に勝てたことは、今までの星稜の歴史を変えてくれたと思います。》
《でも、ここで優勝できないのが、星稜。母校のそういうところも大好きです。》
松井も言及した星稜と智弁和歌山の一戦(17日)は、スポーツ新聞的にもピークの1つだった。
延長14回タイブレークの末に星稜がサヨナラ勝ち。奥川投手は165球を投げ、23三振を奪う。
翌日1面で報じた新聞を並べてみると、
『涙の甲子園新伝説 奥川23K』(スポニチ)
『涙! 感動の165球! 新伝説生み出した 奥川』(デイリー)
『奥川に泣けた 23K 154キロ連発』(日刊スポーツ)
『泣いた 耐えた 十四回タイブレーク 奥川23K』(サンスポ)
『右脚つっても165球投げきった 奥川23K』(東京中日スポーツ)
「涙」と「感動」がここに集結!
“差し入れ”に対して高野連は……。
気になるのは『右脚つっても』(東京中日)というくだり。
延長11回、奥川投手は暑さで右脚がつった。猛暑の甲子園。この試合を中継するNHKの画面には熱中症に注意する呼びかけがテロップでも同時に出ていた。なんともシュールな中継画面だったのだが、奥川投手にも暑さが襲ったのだ。
この様子を伝える各紙を読むと、あるエピソードがあったことを知る。奥川投手が足をつった直後の11回裏。
《熱中症防止に効果があるという漢方の錠剤を渡された。攻守交代時、智弁和歌山の黒川主将から「奥川に」と託されていた。》(日刊スポーツ)
相手の智弁和歌山から奥川に漢方の錠剤の差し入れがあったという。
この美談に『ライバルの心意気、友情…エンジン再点火には十分だった。昨今の球数制限の議論など超えた次元でのぶつかり合いがあった』(日刊スポーツ)、『試合中“敵から塩”』(スポーツ報知)と各紙沸き立ったが、私が注目したのはここ。
日本高野連の竹中事務局長は「試合中に渡したのはフェアプレーでたたえられること」と語りつつ、
《奥川選手はこれから世界に羽ばたいていく選手。アンチドーピングのこともあり、薬を安易に服用するのはよくない》(スポーツ報知8月18日)
カ、カテエ……。そもそも奥川投手は酷暑の甲子園でこういう事態になったのだが……。
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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190824-00840505-number-base
2019-08-23 23:04:07Z
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