◇●宮崎市・宮崎梅田学園3―4岡山市・シティライト岡山○(14日・東京ドーム)
第90回都市対抗野球大会第2日の14日、初出場した宮崎梅田学園(宮崎市)には勝利以外にもう一つの目標があった。試合を通じた交通安全の啓発だ。今も痛ましい交通事故が絶えない中、スタンドには「交通安全」の横断幕を、ベンチには交通事故で亡くなった少年のユニホームを掲げ、初めての都市対抗に臨んだ。
【社会人野球「平成のベストナイン」】名選手のプレーを写真で振り返る
宮崎梅田学園は宮崎県内で自動車学校を経営している。野球部の創部は2006年。大企業のチームから声が掛からなかった選手を長い目で育てるのが主な狙いだったが、梅田條尾(じょうび)社長(67)には、野球を通じて多くの人に交通安全の意識を浸透させたいとの思いがあった。
選手らのほとんどが自動車学校の教習指導員。野球部専用のグラウンドはなく、球場を転々とする日々だが、練習や試合では必ず横断幕を用意し、観客らに交通ルールを守るようアピールしている。
そしてベンチには、02年に宮崎県内で車にはねられて亡くなった中学1年の笹森郁也(ふみや)さん(当時13歳)の名前が記されたユニホームを掲げている。笹森さんは野球部員で、練習からの帰り道に事故に遭った。宮崎梅田学園が主催する野球大会にも出場していたという。チームは遺族と交流があり、背中に「FUMIYA」と記したユニホームを作った。その背番号「5」は永久欠番だ。
シティライト岡山(岡山市)との初出場対決となったこの試合、チームは接戦の末に3―4で敗れた。初出場した昨秋の社会人野球日本選手権大会に続く初戦敗退で、全国初勝利は持ち越しになった。それでも、中武(なかたけ)亮主将(31)は「大声援を受けて感激した。次こそ勝利を目指すとともに、また全国の舞台で交通安全を訴えたい」とすがすがしい表情で話した。
梅田社長は「多くの人が注目する大会で、交通安全を呼び掛ける応援ができた。観客の一人一人に、悲惨な事故がなくなるようにという願いを感じてもらえたのでは」と語った。【柳瀬成一郎】
◇公式サイトで無料ライブ中継
毎日新聞では公式サイト(https://mainichi.jp/ama-baseball/kurojishi/live/)で今年も決勝までの全試合を無料ライブ中継している。
【関連記事】
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190714-00000045-mai-base
2019-07-14 09:45:00Z
52781813605311
Bagikan Berita Ini
0 Response to "「また全国の舞台で交通安全を」宮崎梅田学園、敗れて決意新た(毎日新聞) - スポーツナビ"
Post a Comment