すでに報じられている通り、レッドブルリンクで行われたF1オーストリアGP決勝ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が今季初優勝を飾った。
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だが、レース終盤にフェルスタッペンがシャルル・ルクレール(フェラーリ)をオーバーテイクする際に両者が接触していたことからこれが審議対象となり、正式結果が確定するまでに4時間近くを要するという異例の事態となっていた。
「すごくストレスがたまったよ」
自身も元F1ドライバーであるフェルスタッペンの父親ヨス・フェルスタッペンはそう語ると次のように続けた。
「フェイクニュース(フェルスタッペンがペナルティーを受けることが決まったという)も流れたしね」
「なんと、3時間半もかかったんだよね?」
■焦点となったのは裁定の一貫性?
今回の審議に非常に時間がかかった理由のひとつは、F1第7戦カナダGPでトップチェッカーを受けたセバスチャン・ベッテルに5秒ペナルティーが科されたことに対して世界的にその裁定に対する批判の大合唱が起きていたことがあるのは間違いないだろう。
そのケースではミスをしてコーナーをショートカットしてしまったベッテルがコースに戻った際にルイス・ハミルトン(メルセデス)の進路を妨害する形となってしまい、ハミルトンがブレーキングを余儀なくされていた。これに関してF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)から指名を受けてカナダGPで競技委員を務めていたメンバーたちはベッテルが危険な走行を行ったとしてペナルティーを科していた。
今回はレッドブルリンクでフェルスタッペンがルクレールのインサイドからターン3に進入。フェルスタッペンはコーナー出口でラインギリギリまで膨らんだがその際にアウトサイドからコーナーを曲がろうとしていたルクレールと接触。これによってルクがコース外に押し出される形となっていた。
アルファロメオのチーム代表を務めるフレデリック・バスールは、フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語っている。
「問題は、もし誰かを罰するのであれば、その判定には一貫性がなくてはならないということだ」
■あれこそがファンが望んでいるバトルだとレッドブル
だが、ヨス・フェルスタッペンは、今回のケースが審議対象となること自体がおかしいのだと母国オランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』に次のように主張した。
「これこそみんなが見たいと思っているものじゃないのかな?」
「もし、彼ら(FIA)がそれを奪うのであれば、我々は来年インディカーに行くべきかもしれないね」
レッドブル首脳のヘルムート・マルコももちろん同意見だ。
「あれは事故などではないよ。あれはレースをしていたんだ」
そう語ったマルコは次のように付け加えている。
「もし彼らが事故のことを話したいのであれば、交通安全会議に行けばいいんだ。私はそんな話は一切したくないね」
■異議申し立てはしないとフェラーリ
FIAのF1レースディレクターを務めるマイケル・マシは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、今回の裁定に非常に時間がかかったのは、競技委員たちがフェルスタッペンとルクレールがそれぞれに課されていたメディア対応を終えるまで待って、それからヒアリングを行ったためだと説明している。
伝えられるところによれば、そのヒアリングだけで1時間という時間が費やされたという。
結局、オーストリアGPの競技委員たちは今回の一件は「レーシング・インシデント」だったとしてフェルスタッペンにペナルティーを科さないことを決定したわけだが、それを受けてフェラーリのチーム代表マッティア・ビノットは次のように語ったと伝えられている。
「我々は今回の裁定は間違いだと考えている。だが、このスポーツの利益を鑑み、今回我々としては異議申し立てを行うつもりはない」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190701-00000015-fliv-moto
2019-07-01 11:02:00Z
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