第98回全国高校サッカー選手権大会は3日に3回戦を行い、浦和駒場スタジアムの第2試合では青森山田高(青森)が富山一高(富山)を4-1で下した。5日の準々決勝では昌平高(埼玉)と対戦する。
王者の強さが際立つ結果になっている。2日の初戦2回戦の米子北戦を6-0で圧勝した青森山田は、続く3回戦でもインターハイ準優勝校の富山一に4-1で快勝。2戦10得点と驚異の得点力を見せつけ、ベスト8へと勝ち上がった。
青森山田が富山一の5バックをどのようにしてこじ開けるか。この試合の最大のポイントになっていた。黒田剛監督は「5バックの真ん中をこじ開けることは難しかったので、リスタートを研究しながら、ゾーンで守る相手の前に飛び込む練習を繰り返してきた」と明かす。
得点シーンはまさにその連続になった。前半7分、DF内田陽介(2年)がロングスローを入れると、混戦をFW田中翔太(3年)が頭で押し込む。これはGKに弾かれたが、跳ね返りをファーで詰めたMF松木玖生(1年)が蹴り込んで、先制点が決まる。
追加点は後半4分、左サイドで得たFKをMF古宿理久(3年/横浜FC内定)が蹴ると、田中翔太が今度はしっかりと頭で決める。同19分にはMF武田英寿(3年/浦和内定)の蹴った左CKをDF神田悠成(3年)が頭で合わせると、1点を返されたあとの後半35分には古宿の蹴ったCKを松木が頭に当ててねじ込み、勝利を決定的にした。
狙い通り、リスタートから得点を重ね続けた。さらにプレミアリーグ得点王のエース武田の得点なしでの4得点。急成長をみせる1年生の松木、3年生FW田中に伏兵の神田までもがが2試合連続ゴールを決めるなど、誰でも、どこからでも点が取れる理想的なチーム状態になっている。
「普段は武田のオンパレードなので」と自虐した黒田監督だが、「武田や藤原(優大)だけじゃないことを示せいている」とチーム力に胸を張る。主将の武田も「今年は一人ひとりが献身的に戦える。そこが一番の強み。相手に合わせてという戦いもできていので、自分たちらしく粘り強くやれればなと思います」と自信満々に話した。
(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2019
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2020-01-03 11:25:00Z
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