19日、東京競馬場で行われた3歳牝馬の頂上決戦・第80回オークス(芝2400メートル)は、1番人気に支持されたラヴズオンリーユー(矢作)が優勝。ゴール前でカレンブーケドールとのマッチレースを制した。これでデビューから無傷の4連勝。史上5頭目となる無敗の樫の女王の目指すところは? レースを振り返るとともに今後を占う。
年明け初戦だったグランアレグリアが桜花賞を圧勝し、基本的には傍流の忘れな草賞からオークス馬が誕生した。2歳暮れの阪神JFから続いた、いわゆる“王道組”の脆弱性が改めて明示されたと同時に、育成場も含めた調教法の進化も暗示された牝馬クラシック2戦だった。
「デビューから2連勝した後に一頓挫があった時、オークスは間に合わないかもと不安がよぎったが、フローラSからでは(間隔が詰まっているため)ダメだし、やや強引な形で忘れな草賞を使うことに…。あの時を振り返れば、今は夢のような気持ち」
万感の思いに包まれながら、緊張感に満ちたこれまでの道程を語った矢作調教師。異例ともいえるレース3日前の競馬場入りも含めて、様々な決断が劇的Vを導いた。
「2着の多い調教師だから最後は声が出たよ」と自嘲するコメントもあったが、JRA・GI6勝目を挙げた名トレーナーの辣腕ぶりは、さすがの一語である。
「初めての東京、初めての2400メートル、それと外枠…。たくさんの不安はあったけど、スタートでそれほど遅れなかったし、道中でも折り合って運べた。イメージ通り。ただ、4コーナーでは思っていたよりも後ろになって一瞬は届かないかと。それでもゴール前250メートルくらいのところでは勝つと思った」と振り返ったのは、NHKマイルC(アドマイヤマーズ)に続くGI勝利のM・デムーロ。今年はルメールにお株を奪われがちだったが、ここにきて再び存在感が増してきた。
レースをチェックすると2ハロン目以降、12秒3が最も遅いラップで、中だるみのない非常にタイトな流れ。それがオークスレコード=2分22秒8を生み出した要因だが、体つきに幼さが目立っている段階でマークしたのは、まさに類いまれな素質のたまものだろう。
「海外へ行ってみたい。牝馬にしては精神的に大人。世界で戦える馬だと思う」と最後に“決意表明”した矢作調教師。昨年、くしくも同じ枠(13番)からVを決めたアーモンドアイの背中が見え始めた瞬間であった。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190520-00000091-tospoweb-horse
2019-05-20 12:47:00Z
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