西武の「リンゴスター」外崎修汰内野手(26)が、地元凱旋(がいせん)を前に決勝の8号2ランを含む3安打4打点の大暴れで、チームを4連勝に導いた。

第1打席で先制打を放つと、同点の5回には逆方向へ勝ち越し2ラン、6回にはダメ押しの適時三塁打をマークした。単打が出ればサイクル安打達成という第5打席は、1度もバットを振ることなくストレートの四球。大観衆のブーイングとため息が入り交じったが、ヒーローはお立ち台で冷静だった。「そんなこと(サイクル安打)言ってられるほど、結果を残してないので。僕の中では1打席目に初球から振れて波に乗れました」。

球場内外で掲示されるチームの6月のポスターの顔に起用された。実家が青森・弘前で「外崎りんご園」を営むことから、キャッチコピーは「リンゴスター」。小さい頃からりんご箱を運んで家業を手伝い、筋力が鍛えられたことや、台風被害で閉園の危機を迎えた際に、プロ入団の契約金で経営危機を救ったエピソードが書き込まれている。「一時期は、ほんとに地元で試合に出られるかというところでしたが、何とか自分らしさが出てきました」とホッとした表情。来週29日に開催される弘前での楽天戦を前に、一足早い大収穫祭となった。【鈴木正章】